金属アレルギーと補綴物の関係性について
こんにちは。
前回の金属アレルギーについての続きです。
今回は補綴物との関係性についてお話しします。
補綴物の種類
まず、歯医者さんの治療には保険治療と自費治療と大きく二つに分かれます。
保険治療とは、国が定めた範囲での材料や方法で治療を行うこと。
自費治療とは、国が定めた範囲以上により良い材料や方法で治療を行うことです。
補綴物は、詰め物、被せ物、失くなってしまった歯の両隣の歯を削って繋げて作るブリッジ、プラスチックと金具が着いた入れ歯。などがあります。
上記の補綴物は保険治療だと金属アレルギーが起こりやすい金属を使用して作られるので、アレルギーを持っている方にはオススメできません。
ですが、最近は材料の進化により、CADCAMという金属を使わないプラスチックのような材料で被せ物が作れるようになりました!
しかし、それにも制限があり、その材料を使用できる歯の場所が限られています。
それに、金属より壊れやすい材料になるので、噛む力が強い方には向いていません。
では金属アレルギーを持っている方はどうしたら良いのか?
それは、自費治療にはなりますが、金属アレルギーが起こりにくい金属を使用して作ることが可能です。
また、金属を使用しないジルコニアと呼ばれる歯に近い色をした材料で作ることもできます!
入れ歯であれば、金属の金具を使用しない方法もあります。
その他にもインプラントという選択肢もあり、素材にチタンを使用しているので金属アレルギーが起こりにくいです。
保険治療と自費治療にもそれぞれメリットデメリットがあります。
【保険治療】
●メリット●
・保険内での治療なので高額になりにくい
・自費治療より治療時間が短い
●デメリット●
・金属アレルギーが起こりうる材料を使用。
・材料が劣化しやすい。
・汚れや匂いが付きやすい。
・人工物で不自然にみえる。
・CADCAMは噛む力が強いと壊れる可能性が
ある。
【自費治療】
●メリット●
・金属アレルギーが起こりにくい材料を使用できる。
・見た目が良い。人工物に見えにくく自然。
・保険の材料より長持ちする。
・表面が滑沢で材料に汚れや匂いが付きにくい。
●デメリット●
・一回の治療時間が長時間かかることがある
・料金が保険治療より高額
などです。
金属アレルギーの方も、そうでない方も、ご自分ではどの治療が最適なのか判断しづらいと思います。
先生に相談するのはもちろん、当院には衛生士さんも沢山いますので、分からないことがあればどんどん質問してくださいね!