離乳食は早めに進めない方がいい!?
こんにちは、あんどう歯科クリニックです😊
今日は離乳食の進め方について、お話したいと思います。
3歳頃までは大人と同じものは食べちゃダメ?
1歳をすぎ、必要な栄養の大半を1日3回の食事+1〜2回のおやつ(補食)でとれてるから、離乳食は卒業だ!
もう大人に近い物を与えて良いはず!
…と思っていませんか?
昔の私もそうでした…。
実は、離乳食を卒業しても、3歳頃までは噛む力は未熟なので、いきなり大人と同じものは食べられません。
また歯の生え方や食べ方にも影響してしまうため、
あんどう歯科クリニックでは、可能であれば
離乳食、幼児食をゆっくりめに進めてもらうことをオススメしています。
あんどう歯科クリニックには、
たくさんのお子さんと親御さんが毎月検診にみえます。
その中でも特に0〜3歳のお子さんの保護者の方に対しては、
虫歯予防だけでなく、歯磨きのやり方、歯並び、姿勢、食事のとり方など、色々な面についてのお話をしています。
月齢ではなく、お子さんのお口の機能の発達段階に合わせた指導を行っています。
今回はその中でも、離乳食の進め方についてお話したいと思います。
乳歯について
乳歯は全部で20本あり、
前歯から奥歯にかけて順番に
ABCDEと表記されます。
ABが前歯で、Cは犬歯、DEは奥歯です。
離乳食と、歯がはえる時期について
○離乳食初期(5〜6ヶ月頃)
・まだ歯は生えていないことが多い。早い子は下のAが生え始めている子も
○離乳食中期(7〜8ヶ月頃)
・生後7〜8ヶ月頃に下のAが生える
○離乳食後期(9〜11ヶ月頃)
・10ヶ月頃に、上のAが生える
・11ヶ月頃に上のBが生える
○離乳完了期(1〜1歳6ヶ月)
・1歳頃、上下AB(合計8本)が生えそろう
○幼児食前期(1歳半〜2歳)
・1歳半前後にDが生える
・その後、Cが生える
・2歳〜3歳にかけてEまで生えそろう。
○幼児食後期(3〜5歳)
・乳歯が全部そろい、食べ方が大人に近づく
これが、一般的な目安になります。
(※個人差はあるので、多少前後しても問題ありません。)
さて、タイトルに戻りますが、
あんどう歯科クリニックでは、可能であればゆっくりめに離乳食や幼児食を進めてもらうことをオススメしています。
なぜ、早くから硬いものを食べてはいけないのか?
ちょっと難しいのですが、順にご説明しますね。
まだ前歯だけしか生えていないのに早期に硬めのものを与えてしまうと、
前歯で上下に噛む動きばかりが主になってしまい、奥歯で食べ物をすり潰す動きが苦手になり、奥歯を上手く使えなくなってしまいます。
すると将来的に、虫歯や歯周病になりやすく、噛み合わせにもトラブルが起きやすくなってしまうのです。
また、奥歯は食べ物をしっかり噛んですり潰す形状をしていますが、
前歯は小さいため、前歯だけで食べ物を噛み潰すのは大変です。
奥歯がまだ生えてない時期に前歯だけで頑張って食事をすると、
だんだん噛む力が強くなり、それにより奥歯が生えにくくなりやすいのです。(奥歯の高さが低くなりやすい)
その結果、噛み合わせが深くなり、将来的にトラブルが出やすくなってしまいます。
なるべく奥歯をしっかり生やして、かつ しっかりすり潰す動きを習得させるためにも、
奥歯が生える時期(せめてDがしっかりと噛む2歳頃。できれば2歳半頃)までは
なるべく軟らかめのものを与えるように気をつけましょう!大人に近い食事は、それ以降がオススメです。
…とは言っても、
最近では早期に仕事に復帰されるお母さんたちもたくさんいるため、なかなか理想通りにはいかないことも多いです。
また、絶対こうしないといけない、というわけでもありません。
可能なら、離乳食をゆっくり進めた方が良い状態に誘導しやすいですよ〜というお話なので、なるべく無理のない程度に、そのご家庭でできることをしていただければと思います😊
お子さんのお口の中は十人十色です。
実際にお口の中を見てみないと、わからないこともたくさんあります。
特に、0〜3歳はもし何か問題があっても改善できる可能性が高い時期なので、
早めの受診をおすすめします!
お子さんの状態が気になる方は、ぜひ一度お越しくださいね。