定期検診でレントゲン撮影は必要?
名古屋市東区にある、あんどう歯科クリニックです。
歯科医院では初診の場合、レントゲン撮影を行うことは多いと思いますが、定期検診でもレントゲン撮影を行う場合があります。
しかし、患者さんの中には、「定期検診でレントゲンを撮る必要ある?」「何らかの自覚症状があるわけでもないのに頻繁にレントゲンは撮らないで欲しい。」など、定期検診のレントゲン撮影に対して良いイメージをお持ちでない方は多いと思います。
そこで、今回は歯科医院で行われる定期的なレントゲン撮影にについてご紹介して行きます。
そもそもレントゲン撮影で何がわかる?
歯科医院で行われるレントゲンで分かることは、虫歯の有無や進行度合い、歯の根っこの本数や状態、神経が残っているか、歯茎に覆われた肉眼では見えない位置にある歯石の有無、顎の骨の状況など、様々な口腔内の状況を確認することができます。
歯科医師だからといって、肉眼だけで患者さんの口腔内を全てわかるわけではなく、最善で最良の治療を行う上でレントゲンは必要不可欠な存在です。
実際レントゲン撮影を行って見ると、患者さんが痛いと感じている歯よりも、他の歯の方が大きなトラブルを抱えているなんてことも少なくありません。
患者さんがレントゲンを撮りたくない理由は?
冒頭でもお伝えした通り、レントゲン撮影を頻繁に行って欲しくないと考える患者さんは意外と多く存在します。
その理由は「費用がかさむ」「定期検診を早く終わらせたい」「人体への影響が心配」など様々です。
そもそも、初診でレントゲン撮影行っているのに定期検診で撮る必要があるのか疑問に思われている方も多いのではないでしょうか?
定期検診でレントゲンを撮る理由は!
ほとんどの方は、初診の場合のレントゲンは理解できるが、最初に撮ったレントゲンがあるのに定期検診で撮る必要ないと思われているかもしれません。
定期検診で行われるレントゲン撮影は定期検診の度、毎回レントゲン撮影を行うわけではなく、それぞれの歯科医院の方針や患者さん一人ひとりの口腔内の状況によって差はありますが、大抵は半年~2年に1度の頻度で撮影を行うのが一般的です。
定期的にレントゲン撮影を行うのは口腔内トラブルを予防していく上で重要なことです。
定期検診の目的は虫歯や歯周病など、様々な口腔内トラブルを予防することが最大の目的と言えます。
口腔内の状況は常に変化していきます。
虫歯は初期の段階では肉眼で判断しきれなかったり、歯石も見えない位置に付着している場合があります。
肉眼や、違和感では気付けなかったとしても、レントゲンで早期にトラブルを発見し、対処することで将来ご自身の歯で生活できる期間が長くなります。
また、特にお子様の場合、顎の成長期には定期的なレントゲン撮影は大きな意味を持ちます。
それは、将来的な歯並びへの影響を判断できるからです。
お子様の歯並びが悪くなる原因の一つに顎の骨が小さく、永久歯の生えるスペースが足りないため、ガタガタに歯が並ぶ場合があります。定期的に顎の骨の成長を確認することで、将来的に歯並びに問題が出そうであれば早い段階で顎を広げる治療といったような選択が可能になります。
毛嫌いされるレントゲン撮影ですが、定期的に撮影することで、様々な口腔内トラブルを未然に防ぐことが出来ます。
レントゲンによる放射線の心配は?
結論、レントゲンによる体への悪影響はほぼ無しと考えて良いです。特に近年多くなったデジタルレントゲンに関しては放射線量はごく微量です。
心配されているのは放射線かと思います。
もちろん全く放射線がないというわけではありませんが、歯科医院で使用するレントゲンでは体に悪影響が出るほどの放射線は出ていないのが事実です。
その為、現在大学病院などでは防護服の着用をしない所も多くなっています。
意外かもしれませんが、歯科医院で行うレントゲンよりも日光の方がよほど放射線の数値が高いのが事実です。
なので、たとえ妊娠中であっても、歯科医院でのレントゲン撮影は胎児に影響を与えることはありません。
心配な気持ちもわかりますが、ご自身やお子様の口腔内の健康を維持するためにもレントゲン撮影は定期的に行いましょう。
まとめ
費用や時間、放射線の心配でレントゲンを避けたい気持ちはわかります。
どうしてもレントゲンを避けたいという要望があれば無理に撮影は行いませんが、患者さんの将来を考えればレントゲン撮影は必要なことであり、決して無意味に撮影しているのではないことをご理解して頂ければ嬉しく思います。