親知らず抜歯で後悔していませんか?
名古屋市にある、あんどう歯科クリニックです。
親知らずを抜いて後悔している方は多くいるのではないでしょうか?
痛みや腫れが辛かったり、ドライソケットになってしまったなど、患者さんによっては抜かなければよかったと思われている方もいると思います。
親知らず=抜歯というイメージが強いと思いますが、実はそうではなく実際に抜かなくてもなんら問題ない親知らずも存在します。
今回はそんな親知らずについて本当に抜く必要はあるのか?どんなことで後悔するかなど詳しくご紹介していきます。
親知らずは抜歯が必要ないケースも存在する?
冒頭でもお伝えした通り、親知らずの抜歯が必要でないケースも存在します。それは、親知らずが垂直かつ正常に生えており、日々のブラッシングなどのケアでしっかりと汚れが落とせる状態であれば抜歯の必要はないのです。また、歯茎の中に埋まっている状態だった場合も抜歯の必要はないと言えます。
抜歯が必要になる場合は、すでに何かしらトラブルが起きている場合や半分だけ歯茎から顔を出していたり、斜めに生えてきている場合には汚れが溜まりやすく日々のケアでは汚れが落としきれず、雑菌が繁殖しやすい環境になり、将来的なリスクを考慮して抜歯の必要性が出てきます。
その他では、顎の骨の大きさ次第では、親知らずが生えるスペースを確保できず、このまま生えてくると隣接する歯を押し出して歯並びに悪影響を及ぼす可能性が考えられる場合は、抜歯の必要性が出てきます。
多くの方が後悔される理由は何?
①抜歯後の痛みや腫れ
抜歯後は痛みが出ることもあり、特に下顎の抜歯では痛みや腫れを伴いやすくなります。下顎は骨が分厚いため、麻酔が効きにくく、歯肉の切開を伴う場合が多くあるため抜歯後の痛みが出やすいのは事実です。
また、抜歯後の痛みは最長1週間程度続く場合もあり、長引く痛みは日常生活にも支障を与え後悔する方は少なくありません。
②ドライソケットになった
ドライソケットは親知らずなどの比較的大きな歯を抜いた場合に起こる可能性があります。
抜歯後に空いた穴が血液に覆われず、骨が剥き出しになってしまうと細菌などに感染しやすい環境になります。本来なら空いた穴が血液で満たされ傷口が治癒されていきますが、血液が溜まらずに傷口が乾いた状態になることでドライソケットとなります。
③麻痺
抜歯で麻痺はあまり聞いたことのない方も多いともいますが、実は下顎の親知らずの下には下歯槽神経が通っています。もしもこの下歯槽神経を手術の際に圧迫したり、傷つけてしまうと顎の感覚に影響を与える恐れがあり、最悪麻痺を引き起こす下歯槽神経麻痺を発症する場合が稀にあります。
しかしこれは、歯科医院側がレントゲン・CTなどでしっかりとした精密検査を行うことで避けることができます。
④口臭が気になる
抜歯後は抜歯部分の歯磨きがしづらくなります。
そのため、食べかすや食べ物が溜まってしまう可能性があり、これによって食べかすが除去できなかったり、細菌が繁殖しやすくなることで炎症を引き起こしたり原因になったり、口臭の原因になってしまいます。
口臭は他人への影響も考えてしまうため、後悔する一つの要因になっています。
抜歯が必要性な親知らずを放置するとどうなる?
後悔される方が少なくない親知らずの抜歯ですが、実際抜歯が必要になっている親知らずをそのまま放置すると様々なトラブルを引き起こす可能性があるのも事実です。
後悔する内容を知っておくのも必要ですが、放置するリスクについてもしっかり理解しておきましょう。
・虫歯や口臭のリスクが高まる
奥に生えてくる歯は前歯などに比べ目で確認しづらく、ブラッシングも
しにくくなります。そのため汚れが溜まりやすくなる上、斜めや、半分生えた状態の親知らずは特に汚れが溜まりやすくなります。
結果、虫歯のリスクは高くなり、親知らず周辺が不衛生になることが原因で口臭にもつながります。
・歯並びに悪影響
親知らずが斜めに生えてくると隣接している歯を押し、歯並びが乱れる原因になります。これが原因で全体的なバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなる可能性もあります。
また、真っ直ぐ親知らずが生えてきたとしてもお伝えしていた通り、顎の骨が小さい場合は、生えてくるスペースが確保できず、他の歯が影響を受けてしまい、同じように歯並びが乱れる場合もあります。
・顎の骨の骨折
顎の骨の骨折は、特にスポーツ選手は注意が必要です。
代表例がアメフトなどでしょうか、斜めに生えた親知らずが、隣接する歯に接触している場合、ぶつかるなどの衝撃を下顎に受けると顎の骨を骨折してしまうこともあります。
選手同士が接触するスポーツをされている方は、必ず親知らずの状況を歯科医院に診てもらい適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。
・歯根吸収
聞き慣れない名称かと思いますが、歯根吸収は歯の根っこが何かしらの原因で短くなったり、溶けて無くなってしまうことです。
親知らずで歯根吸収が起こるケースは、斜めに生えている親知らずが、隣接している歯の根を押し出すようになり、その隣接する歯の根を短くしたり、溶かしたりする可能性があります。
・智歯周囲炎
斜めに生えた親知らずや、半分顔を出している親知らずは汚れが溜まりやすく虫歯や口臭のリスクを高めるとお伝えしましたが、同時にその汚れが原因で親知らずや周囲に炎症を起す可能性もあります。
放置すると炎症は徐々に悪化してしまい、最終的には炎症が顎の骨まで到達してしまい、腫れや口が開けられないといった症状を引き起こす場合もあります。
抜歯を行うに当たって後悔しないためにできること
いかがだったでしょうか?
後悔されている方は意外と少なくありません。
実際痛みを伴ったり、痛みが長く続くことで私生活にも影響を与えます。口臭やドライソケットなども、後悔する原因の一つとなっていることも理解できます。
しかし、上記でも述べた通り、抜歯が必要な親知らずを放置すると将来的にどのようなリスクがあるかを理解した上であれば、むしろ抜歯を行わないことでトラブルが発生した場合、抜歯を行なっておけば良かったと逆に後悔するのではないでしょうか?
親知らずの抜歯は治療後のリスクはもちろんありますが、放置することでそれ以上のリスクが付き纏うことも事実です。
後悔しないためには抜歯を行わないリスクをしっかりご自身が把握することかと思います。
また、手術前の準備としてできることもあります。
傷口が早く治るように寝不足や体調不良などを整えておく、手術当日は健康的な状態で抜歯が行えるようにする。
抜歯後は激しいうがいや歯磨きに注意するなど、歯科医師のアドバイスを取り入れ、しっかり設備の整った経験豊富な歯科医院を選ぶということも意識しておきましょう。