歯石が付きやすい人の特徴は?
こんにちは、あんどう歯科クリニックです😊
みなさんは〝歯石〟って聞いたことありますか?
テレビで見たり、歯医者さんで「歯石がついてますね」と言われたりして
〝歯石〟という名前は知ってはいるけど、実際にどんなものなのかはわからない…という方も結構いらっしゃるんじゃないかと思います。
今日は歯石についてお話ししますね!
●歯垢(しこう)ってなに?
歯石のお話の前に…ちなみに〝歯垢(しこう)〟はご存知でしょうか。
歯垢とは…
プラークとも呼ばれ、歯の表面についているネバネバした白い塊のことです。実際に爪で歯の表面をひっかくと白いものがつくことがあると思いますが、それが歯垢です。
●歯垢はどう作られる?
まず唾液の成分が、歯の表面に膜をはります。これは酸から歯を守るためです。
その膜に口腔内の細菌が付着し、そこから糖分を原料に細菌が増殖していき…
水に溶けにくいネバネバした物質と一緒に歯にさらに強固に付着し、いわゆる細菌の塊(バイオフィルム)を作ってしまいます。
1mgの歯垢にはおよそ1億個以上の細菌がいるんですよ!
恐ろしいですよね…。
そうなってしまうと、うがいなどではとれず、歯ブラシや歯間ブラシ等を使わないと綺麗に落とすことはできません。
歯垢が落としきれずに溜まってしまうと、
虫歯・歯周病や口臭の原因となってしまいます。
歯垢についてお話しました。次は歯石のお話になります。
●歯石ってなに?
歯石とは、歯垢が唾液の中のカルシウムやリンと結びついて石灰化した、硬いかたまりのことです。
歯みがきが難しい、歯と歯ぐきの境目や、歯と歯の間などの場所にできやすいです。
では、磨き残した歯垢は、どれくらいで歯石になるかというと…
なんと、たった2日間でなってしまうそうです!
歯石も歯垢と同様、虫歯・歯周病などの原因となります。また、歯石の表面はザラザラしているため、その上にさらに歯垢がくっつきやすくなります。
歯垢の段階までなら歯ブラシで落とすことができますが、歯石になってしまうと歯ブラシなどのお家でのケアでは落とすことができません。
もし歯石がついてしまったら、歯科医院に行ってお掃除してもらいましょう!
ただ、自分でお口の中を見ることは難しいため、気づかないうちに歯石がついてしまうこともよくあります。
そのため、定期的に歯科医院で検診を受けて、歯石がないかチェックしてもらうことをオススメします😊
●歯石がつきやすい人、つきにくい人の違いは?
その人の体質や生活習慣などによって、歯垢や歯石のつきやすさには違いがでてきます。
体質面で比べてみると、
歯垢がつきやすい人は、
* 唾液量が多い
* 唾液の質はさらさら
* よりアルカリ性に近い
という特徴があります。
虫歯菌は糖を分解して酸を作り出し、その酸によって歯を溶かすのですが、
口腔内がアルカリ性により近ければ、酸が中和されるため歯は溶けにくくなります。
また、唾液には酸で溶けてしまった歯を修復する作用もあるので、
アルカリ性により近い唾液がたくさん出ていれば、虫歯菌がどんどん酸を出しても虫歯になりにくいということになります。
また虫歯菌は酸性の中で活性化するため、アルカリ性の唾液の中では育ちにくく、
酸を作るための原料となる糖分も、唾液によって流されて口腔内に留まりにくくなります。
このように歯垢・歯石が溜まりやすい人は虫歯になりにくい傾向があります。
●虫歯になりにくいタイプの方も、定期検診を
歯石が溜まりやすいタイプの人は虫歯になりにくいことが多いため、痛みもないから歯科医院に行ったことがない…という人もいます。
「自分の歯は丈夫だから大丈夫だろう」と思っていたら、
「気づかないうちに歯石がたくさん溜まって、歯周病が進行してしまった…」ということも珍しくありません。
(もちろん、歯石が付きやすくても全然歯周病も虫歯がないケースもあります)
また
「歯石がつきやすい=虫歯はできにくい」とは言えますが、
「歯石がつきやすい=虫歯はできない」というわけではありません。
体質的には虫歯になりにくくても、そこに食生活などの環境要因が合わさって虫歯ができることもありますので、気を付けてくださいね。
このように、
虫歯になりにくい体質であることは歯を健康に保つ上で、とても強みになりますが
その他の習慣などから虫歯になることもありますし、
歯周病になる可能性はもちろんありますので、
定期的に歯科医院で診てもらって、お口の健康を守っていけるといいですね😊