歯ブラシは除菌すべき?保管方法は?
名古屋市にある、あんどう歯科クリニックです。
突然ですが皆さんは歯を磨いた後の歯ブラシはどのように片付けていますか?
ほとんどの場合、水洗いを行い、歯ブラシスタンドかコップの中に立てかけて放置といったところではないでしょうか?
実は使用済み歯ブラシには様々な細菌が大量に付着しています。その数おおよそ1,000万個~1億個以上とも言われています。
1億個と聞くと驚きますよね!実は便座よりも細菌の数は多いのが事実です。
そもそも歯ブラシを除菌するという概念すらなかった方も多いのではないでしょうか?しかし、考えてみれば確かに不衛生で、除菌の必要性も感じるのではないでしょうか?
そこで今回は、歯ブラシは除菌すべきなのか?についてお話ししていきます。
歯ブラシは除菌した方がいい?
結論からお伝えすると除菌はした方が良いと言えます。
使用済歯ブラシにはミュータンス菌やサルモネラ菌、ブドウ球菌、大腸菌といった様々な細菌が付着しています。元々、口腔内には雑菌が存在するため、そこまで神経質になる必要はないと言えますが、歯ブラシの使い方や保管方法、長期にわたって同じ歯ブラシを使い続けると、細菌が繁殖しすぎて感染症を引き起こす危険性は十分にあります。
歯ブラシを清潔に保つことで、感染症の危険性はなくなり、除菌をしないよりかは、した方がいいと言えるのではないでしょうか?
実際歯ブラシを除菌している人はいる?
実は歯ブラシの除菌を行なっている人は2割程度と言われており、8割もの人が除菌を行わず、日々歯ブラシを保管しています。
少なからず存在はしますが、歯ブラシを除菌するという習慣は現状ほとんどの人が持っていないようです。
具体的な除菌方法は何がある?
単に除菌と言っても方法はいくつかあります。具体的で簡単な例を3つ紹介しておきます。
①歯ブラシ専用の除菌器
最も簡単なのが専用の除菌器を使用することです。歯ブラシ専用の除菌器は市販で販売されており、ネット通販などでも簡単に手に入ります。歯ブラシを水洗い後、キャップを取り付けるだけで紫外線が照射されるものから、立て掛けておくだけで紫外線で除菌できるものまで様々あります。
②日光を利用した紫外線除菌
根本的な除菌方法は①と同じですが、機器は使用せず歯ブラシを水洗い後、そのまま日光に当てるだけです。頻度は最低でも1週間に1~2回程度でいいので数時間日光に歯ブラシの毛先を当てるだけです。
③重曹を使った殺菌
重曹で簡単に殺菌が行えます。食用の重曹をコップに水と一緒に入れ、毛先を一晩浸けて置くだけです。
再度歯を磨く際は、一度水洗いを行なってから歯磨きをしましょう。
誤った除菌方法もある?
その他にも除菌方法はありますが、歯ブラシが痛む除菌方法は避けるようにしましょう。毛先が痛むことで、日々の歯磨きがしっかり行えず、口腔内トラブルの原因に繋がることがあります。具体的には熱湯を使用したり漂白剤の使用、アルコール除菌などは歯ブラシの毛先を痛める可能性があるため避けましょう。
基本的に除菌方法は歯ブラシが痛む方法か、痛まない方法かで判断すると良いでしょう。
保管方法にも注意が必要?
除菌だけすれば清潔といったわけではなく、保管方法にも注意が必要です。ここで注意して欲しいのは乾燥させるということです。濡れた状態で保管すると雑菌が繁殖しやすく、最悪カビが生えることもあります。
保管は密閉空間を避け、乾燥しやすい条件下の元で保管することを意識しましょう。
歯ブラシキャップを付けたまま保管したり、コップの中に置く場合は毛先を下に向けないなど、湿気が溜まりにくいようにしましょう。
また、同時に複数の歯ブラシを保管する場合は毛先が触れ合わないように注意して下さい。毛先が触れ合うことで雑菌を移しあったり、繁殖もしやすくなります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
必ずしも除菌が必要ということではないかと思いますが、不衛生なのはもちろん、最悪細菌感染する可能性があることは理解できたと思います。
また、歯ブラシの交換時期にも注意しましょう、除菌していれば歯ブラシが長く使えるという訳ではありません。
使い続けることで毛先が広がり、歯磨きが十分に行えないからです。
1日3回使用するとして最長で、1ヶ月を目安に歯ブラシは交換するようにしましょう。