どうして赤ちゃんは指しゃぶりをするの?
こんにちは、東区のあんどう歯科クリニックです!😊
今日は赤ちゃんの指しゃぶりについて、お話ししますね。
指しゃぶりって、あんまり良くないイメージがありませんか?
実は指しゃぶりは、した方が良い時期 と良くない時期があるんです。
今日はそのことについて、体やお口の発達もおさえつつ、お話したいと思います!
『離乳食は早めに進めない方がいい!?』でも歯が生える時期の目安や、離乳食の進め方について紹介しています。
https://www.andoshika.com/2021/06/26/1525/
目次
指しゃぶりとお口の発達には、どんな関係があるの?
●妊娠中
実は、多くの胎児は、お母さんのお腹の中にいる間から指しゃぶりをしています。
これは哺乳の準備行動と考えられています。
胎生期に吸う練習をすることで、産まれたての赤ちゃんもおっぱいを吸うことができます。
●生後2、3ヶ月ごろ
手足の動きは活発になり、手を口に持っていき反射的に指しゃぶりを始める子がほとんどです。
●生後4ヶ月頃
身の回りのものを舐めたり、唇や舌で、ものの感覚を確認するようになります。
このような口遊びは、お口の機能の発達に重要とされ正常なことなので問題ありません。
●生後6〜11ヶ月頃
離乳食が始まります。この時期は、
・食べものを取り込むため唇を閉じる
・前後に舌を動かして食べものを奥に送り込む
・舌と上あごで食べものを押しつぶす
・前歯でものを噛み切り、奥の上あごですり潰す
などの動作を学ぶ、大切な時期になります。
歯が生え始める時期なので、指しゃぶりをすることによる歯並びへの影響を気にされる親御さんも出てくるかと思います。
ですが、この時期の指しゃぶりは
お口に指を入れて感覚を確かめたり、手指を動かす練習をしているものなので、あまり気にせず温かく見守ってあげてくださいね。
●1歳〜
1歳代になり、上下の乳前歯が生えると
前歯で食べものを噛み切り、しっかりしてきた奥の歯ぐきで食べ物を噛み潰すことを学ぶ時期になります。
断乳や卒乳をする時期は家庭の状況によって異なりますが、1歳半を超えると、おっぱいやミルクを卒業し、完全に幼児食へ切り替わる赤ちゃんも増えてきますよね。
赤ちゃんの時には、おっぱいを飲むために吸う動作が必要でしたが、これからは食べ物を噛んで、それをごっくんと飲み込む動作に移行していく必要があります。
この時期以降に、吸う動作が長く続いてしまうと、
お口の機能の発達を遅らせたり、歯並びに悪い影響が出てしまう可能性があります。
そのため、この時期からは授乳のような吸う動作(例えば、おもちゃなどを吸って遊ぶ、ストローを使って吸う、指を吸うなどの動作)を少しずつ減らしていけると良いですね。
●2歳〜
個人差はありますが、大体2歳から3歳の間に奥歯(乳臼歯)の噛み合わせが完成され、奥歯でものを噛み砕いて食べることを学ぶ時期になります。
そのため、できれば2歳半〜3歳までには指しゃぶりをやめることができると良いです。
1歳頃までの指しゃぶりは気にしなくてOK
さきほども書いたように、1歳頃までの指しゃぶりは発達のためにも重要になりますので、親御さんも温かく見守っていただければと思います。
月齢があがり手指が器用になってくると、おもちゃで遊んだり、色々なことができるようになるため、ずっと指を吸ってるということは減っていきます。
またハイハイ・つかまり立ち・歩くなどもできるようになり、赤ちゃんの興味や行動の幅が広がっていくので、
指しゃぶりをする時間は自然と減っていくことが多いです。
ですが、1歳半を超えてまだ指しゃぶりをしている場合は、やめられるように少しずつアプローチをしていくと良いと思います。
以前に、
『指しゃぶりはいつまでにやめればいいの?』という別の記事を書いています。気になる方はこちらもどうぞ!https://www.andoshika.com/2021/10/30/1564/
指しゃぶりをやめさせるにはどうしたらいい?
お昼寝や、夜の寝かしつけの際に指しゃぶりが残る場合がありますが、その時だけなら無理に指しゃぶりをやめさせなくても大丈夫です。
お子さんが寝てから、可能ならそっと指を出してあげましょう。
ですが、
昼間もずっと指しゃぶりをしていたり、両手を使って遊ばない場合など、
長時間指しゃぶりをしていると、歯並びにも影響する可能性がありますので注意が必要です。
では、指しゃぶりをやめさせるためにはどうしたら良いでしょう?
『指しゃぶりはいつまでにやめればいいの?』https://www.andoshika.com/2021/10/30/1564/
でも以前紹介したのですが、
・親御さんが繰り返し、指しゃぶりをやめるように声をかける
・苦いマニキュアなどを指に塗る
・手持ち無沙汰な時間を減らしたり、手を使う遊びをしたりして、お子さんの意識を指しゃぶり以外に向ける
・おしゃぶりやストローマグなどの、吸う動作をともなうグッズを使わないようにする
などの方法があります。
子供の意識を指しゃぶり以外にむけるにはどうすればいい?
まず、どういう時に指しゃぶりしているのか観察してみましょう。
もし1人でいる時に指しゃぶりしているようなら、大人が一緒に遊んで、手を使うように促すといいかもしれません。
指しゃぶりをやめさせるために親が口から指を抜くよりも、
興味のあるおもちゃなどに気を引かせることで、お子さんが自主的に口から手指を出して、おもちゃの方に手を持っていくようにできると良いと思います。
また、
絵本の読み聞かせのような手を使わない遊びをしている時に指しゃぶりをしてるようなら、
親御さんが一緒に、両手を使う遊びをしていくと良いかもしれません。
たとえば、
積み木を両手でもってカチカチ鳴らしたり、
両手でパチパチ拍手する、両手を使わないと難しいおもちゃを与える、いないいないばぁ、など。
もう少し大きくなったら、
手遊び、シール貼り、ひもとおし、粘土、折り紙、はさみなども良いですね。
お口の機能を育てるためには?
指しゃぶりをなくすことも大切ですが、根本的に大切なのは、お口の機能をしっかり育てることです。
そのために、一番気をつけていただきたいのは食事のとり方です。
・赤ちゃん時の吸う動作を減らす
・正しい姿勢で、唇を閉じる
・奥歯で噛む
・舌を持ち上げて飲み込む、
という動作ができるようにすることが目標になります。
こちらの正しい姿勢や食事のとり方については、また改めて記事にしますので、良かったらそちらも読んでくださいね。
いかがでしたか?
今回は、指しゃぶりについて、以前とは違った面からの記事を書かせていただいきました。
少しでも参考になれば嬉しいです